GPSアートとは、自分の位置を表示・記録できる機能を使用して地図上に絵や文字を描くアートなスポーツ。
特にその地域がもつ文化や地域の象徴をテーマとしたGPSアートイベントを行うと非常に盛り上がります。
そこで新たなチャレンジ、石川県19市町それぞれの地域がもつ文化や地域の象徴をテーマとしたご当地GPSアートを制作します。
各地域で創作したご当地GPSアートは「諸国漫遊 地上絵巻」として一つの作品に仕上げ、今秋開催されるいしかわ百万石文化祭を盛り上げます!!
そして第1弾!金沢市で描くコースは加賀百万石の象徴、梅鉢紋。
加賀百万石の新春を彩る祝菓「福梅」は、梅鉢紋に由来します。また昨年10月“菓銘をもつ生菓子(煉切・こなし)”が国の「登録無形文化財」に選ばれました。
梅薫るコースで梅鉢紋のGPSアートランニング。走り終わった後は、森八さんで落雁手作り体験と金沢市菓子木型美術館を観覧します。
スポーツ ×アート ×観光 ×文化(体験)
楽しみながら地域文化の魅力を再発見。ぜひ走ってみてください。
3月19日(日)開催 梅鉢紋GPSアートラン
開催概要
いしかわ百万石文化祭応援事業 「諸国漫遊 地上絵巻 梅鉢紋GPSアート」
後援 加賀藩御用菓子司 森八・金沢市・金沢市スポーツ事業団・北國新聞
① 和菓体験の部
令和5年3月19日(日) 7:00~12:00
参加者 23名(和菓子体験 20名) ※終了いたしました。
② フリーランの部
令和5年3月13日(月)~3月26日(日)
定員はありません。各自、各グループで自由に梅鉢紋を書いていただけます。
コースの描き方は下記のサイト、本記事巻末でもご紹介しています。
走り終わった後、森八本店で完成したGPSアートのスクショを見せると、上記期間中金沢菓子木型美術館が無料で観覧できます。
GPSアートと和菓子の文化を体験できる良いチャンス!
梅鉢紋GPSアートランニング
金沢21世紀美術館
金沢21世紀美術館は梅鉢紋GPSアートの中心に位置する現代アートの美術館。
私の夢は、いつの日かここ金沢21世紀美術館にGPSアートを展示すること。頑張ります!
金沢市役所を映し鏡に梅鉢紋を撮ってみました。ちょっと無理があるかな(#^^#)
石浦神社
金沢最古の神社と言われている石浦神社。
ただ取り組みは新しく、石浦神社のゆるキャラきまちゃんや101本鳥居、絵馬の小道など見どころいっぱいです。
きまちゃんとコラボしたGPSアートイベントの様子はこちらをご覧ください。
尾山神社
尾山神社は2度巡ります。朝焼けでステンドグラスが輝いてとってもきれいでした。
加賀藩祖前田利家と妻まつをご祭神として祀っている尾山神社。
尾山神社本殿の右側にはレンガ造りの塀があります。金沢で初めてレンガが使われた建造物だとか。
そこには、梅鉢紋の御門透かしが施されているんですよ。他にもいろんな場所で梅鉢紋が散りばめられています。ぜひ探してみてください。
尾山神社に梅鉢紋はいくつあるんだろう。
ほんと数えられないほどたくさんありました。梅と尾山神社、深い関係ですよね。
金谷神社
尾山神社の境内には、もう一つの神社、金谷神社があります。
尾山神社が利家とまつを祀っているのですが、金谷神社は2代藩主 前田利長から17代までの藩主・当主とその正室を祀っているんです。
もともとは今の尾山神社の地は、隠居した藩主が住んでいた金谷御殿があり、加賀藩最後の14代藩主前田慶寧が東京に移住したのを機に取り壊され、明治になって尾山神社・金谷神社が建てられました。
すごい梅鉢紋の数ですよね~。加賀百万石・歴代の藩主・当主を祀っているだけあります。
拝殿の中には、尾山神社御鳳輦(利家公の御分霊をお乗せする)が置いてありました。
そういえば2015年、百万石まつりに出演させていただき、この尾山神社御鳳輦を担いだのでした。
その時はあまり意識していなかったかも。(#^^#)
前田慶次郎(ラーメン)
コース上にあるラーメン「前田慶次郎」
店の前の看板、ナルトマークに囲まれた梅鉢紋はとってレア。写真スポットになりそうです笑
兼六園(梅林)
津田玄藩邸の横道から兼六園内に入るとそこは梅薫る兼六園の梅林。太宰府天満宮や北野天満宮など全国の名梅を揃え、約200本が植えられており、毎年3月上旬から下旬が見ごろです。
というわけで、兼六園の梅林に立ち寄りました。
毎週土日は石川県民は身分証明書を見せれば入園無料になるんですよ~。
金澤神社
金澤神社で祀られているのは学問の神様として有名な菅原道真。
道真は梅の花を好んでいたと言われており、和歌でも梅の句を詠んでいます。
そのことから道真を祀る神社には「梅紋」が神紋となっています。
加賀百万石藩主の前田家は菅原道真の子孫と称しており、家紋も「梅鉢紋」が使われることになったようです。
金澤神社のすぐそばに兼六園の梅林があるのも何か関係があるのでしょうね。
金沢神社の拝殿の天井絵「白蛇龍神」は大迫力です。こちらも見どころですね~
金澤神社の前にある放生池で青い宝石とも例えられるカワセミに出会うことができました。
カメラマン達が一生懸命写真を撮っており、私もなんとか撮ることができました。
長町武家屋敷
加賀藩士の中・下級武士が住んでいた長町武家屋敷。土塀に石畳、風情がありますよね~。
長町武家屋敷の側溝の蓋も梅鉢紋です。
石川護国神社
1870年、戊辰戦争で戦死した加賀藩士108名のみたまを祀るために卯辰山で創建されたのが始まり。
それ以降、西南戦争、日清戦争、日露戦争、日中戦争、第二次世界大戦までの英霊が祀られています。
金沢の地は400年戦火にあっていませんが、加賀の藩士・石川県民は大勢の人が戦地でなくなっているんですね。
いろいろ考えさせられます。
願掛けの五葉松、大きさ・姿形とも日本一と言われているとか。
石川護国神社の御神紋、梅鉢紋ではありませんが今回作成のGPSアートと雰囲気似てますよね。
尾崎神社
尾崎神社には梅鉢紋…ではなく、徳川家の葵の御紋があちこちにちりばめられています。正面の門や屋根瓦にも。
4代藩主前田光高の頃、幕府から東照大権現(徳川家康)を祀ることを許され建立されました。
日光東照宮から分霊したことから「金沢城の江戸」「北陸の日光」と呼ばれていたそうです。
葵の御紋のGPSアート、描けるかな?
金沢の町並み
今回のコースは、金沢の町屋や金沢特有の坂道など、城下町の風情が残る金沢を満喫!
気持ちよくランニングできました。
石川門 前田利家像
梅鉢紋を探して金沢の町を歩いていると、石畳にまで梅鉢紋探しを始めてしまいます。
そしてそれっぽいの、見つけちゃいました(#^^#)
白鳥路の出入口にある前田利家像。
背後には石川門や金沢城も見えることから写真スポットに絶好なのですが、意外と地元の人は意識をしてなく知らない方も多いような
石川門と大手門を結ぶ遊歩道、白鳥路は昔は白鳥堀というお堀でした。侵入者を察知するため水鳥を放していたことが名前の由来とか。梅鉢紋の一片は昔のお堀がベースになっています。
そしてゴルゴルゴール!
見事な梅鉢紋を描くことができました。
加賀百万石落雁手作り体験
金沢菓子木型美術館
ゴールの白鳥路前田利家公像から森八本店さんに移動
参加特典として、金沢菓子木型美術館を見学させていただきました。
貴重な菓子木型が近未来風にディスプレイされています。
梅鉢紋の菓子木型もありました。
和菓子手作り体験
参加者20名、森八さんで落雁手作り体験を行いました。
作ったのは生落雁、なんと日本三大銘菓と呼ばれる、森八「長生殿」と同じ材料なのだとか。
作った生落雁は参加者全員でお抹茶と一緒にいただきました。
皆さん、すごく喜んでいただけました。
GPSアートも生落雁もとってもアートに仕上がりました。
石川県が誇る伝統文化、このような体験を通すことでまた素晴らしさを再認識できました。
今回のイベントの様子は、ほくりくGPSアート部のホームページでも紹介しています。
金沢の和菓子文化
加賀百万石の和菓子文化は、金沢の茶の湯文化に深い関りを持っています。
前田利家が金沢城に入城したとき、利家についてきた堂後屋三郎衛門が今の片町あたりで始めた餅菓子店が金沢和菓子の元祖と言われています。
藩祖前田利家や二代利長は千利休より直接師事を受け、さらに三代利常は裏千家の仙叟千宗室を召し抱えるなど積極的に茶道を奨励しました。
茶道では和菓子を食べ終わってからお茶をいただきます。藩主は城下に藩御用菓子屋を設けて、和菓子を献上させました。これが金沢の和菓子文化を生み出す源流となりました。
今回、紹介する和菓子
- 上生菓子
-
一番上等な高級な生菓子。茶道の主菓子。江戸時代中期に京都から全国へ広がった。
- 落雁
-
米や小麦などの穀物で作った粉に砂糖や水あめなどを入れて練り、木型に押して固め乾燥させたもの。寺社菓子。
- 縁起菓子
-
冠婚葬祭や季節行事で使われるお菓子。福を呼ぶお菓子。
他にも、おはぎ、ういろう、どら焼き、羊羹、煎餅、飴、カステラ・・・いろんな和菓子がありますよね。
上生菓子
上生菓子は御菓子司(おんかしつかさ)という特別に許されたお店だけが作ることを認められていました。
制作過程は生地を彫刻した木型に押し付けたり、手作業で細工を施したり、食用色素で色をつけたり。季節の草花や動物、渓流や山などの自然など様々なものを型取り、味覚とともに視覚でも楽しめるよう丹精こめて作っていきます。
茶席の主菓子(おもがし)として客人におもてなしの心を表すために、和菓子職人が創作した芸術作品なのです。
そして上生菓子には必ず菓名がつけられています。四季を表す上生菓子であれば季語のようなもの。それはまるで俳句や和歌の世界。五感で感じる文化の世界なのです。
この“菓銘をもつ生菓子(煉切・こなし)”が2022年秋、国の「登録無形文化財」に登録されました。
- 煉切(ねりきり)
-
「煉切」の呼び名は、火を加えて材料を煉り合せ、生地を切り分ける工程からきている。
つなぎの材料は求肥や山の芋。上品な味わい。関東で多い。 - こなし
-
見た目は煉切とほぼ同じで、主な違いはつなぎの材料(小麦粉)
もちもちして噛み応えがある。関西で多い。
自らの足で加賀百万石の象徴 梅鉢紋を金沢の町にでっかく描き、加賀百万石の文化が育んだ上生菓子を食す。
スポーツ×アート×文化×和菓子
大きな価値がありますよね。
落雁(菓子木型)
森八の銘菓 長生殿は落雁の最高級品とされ、新潟県長岡市の越乃雪、島根県松江市の山川と共に、日本三大銘菓の一つにも数えられています。
落雁は左右対称・凹凸が逆になるよう彫った2枚の木型を重ね、穀物の粉と砂糖を混ぜ木型で打ち抜いて作られます。
梅鉢紋もありますね(#^^#)
そういえば金沢市市章も梅鉢の紋章ですね。
金沢市市章の菓子木型もありました。金沢市からの依頼で作ったのでしょうか?
梅鉢紋のGPSアート、金沢市から後援していただけたのもこんな縁があったからかも。
福梅
金沢では、お正月に梅の形をした紅白の最中、福梅を食べる風習があります。
この福梅のルーツは加賀百万石の殿様、前田家の家紋「梅鉢紋」に由来しています。
福梅は年末~1月上旬にかけて石川県の和菓子屋さんで期間限定販売されています。
さすが2022年「和菓子が美味しい都道府県」ランキング第1位の石川県。
福梅のバリエーションもこんなにいっぱい。
- 森八
- 清香室町
- 中島
- 彩霞堂
- 高木屋
- 柴舟小出
- 浦田
- 諸江屋
- 村上
- 加藤晧陽堂
- 奥野菓子舗
- 美福
- 虎彦(柚子餡)
- 虎彦
- 御朱印
- 水本
- 坂尾甘露堂
- 越山甘清堂
- たろう
古今金澤 GPSアート
金沢のまちで描くかが梅鉢紋、なぜこのような綺麗な幾何学模様が描けるのでしょうか?
金沢は400年もの間、戦火や大きな災害にあうことがなく昔の町並みがほぼそのまま残されています。
城下町は城を中心に放射状に広がり、主要道も城を中心として方々に伸びています。
梅鉢紋GPSアート
金澤美人GPSアート
金沢の町で描くGPSアート、江戸時代にタイムスリップしても同じように描けるかも!?
下記の記事で詳しく考察しています。
GPSアートの一番の魅力は、色んな要素をつなぎあわすことができること。
多彩で多様な加賀百万石文化も、様々な文化の融合で生まれてきました。
その地域の「文化芸術」「伝統風習」「観光」「体験」「交流」をスポーツの活力で一度に回していけば、化学反応を起こして新しい何かが生まれてくると思うのです。
GPSアートで色んなものの掛け合わせにチャレンジ。これから石川県19市町でこの加賀五彩の梅鉢紋GPSアートモデルを推進していきたいと思います。
GPSアートの描き方
おすすめナビゲーションアプリ
下記のリンクボタンを押せば、今回の梅鉢紋GPSアートコースが表示されます。
いろいろ試してお好みのアプリを見つけてください。
Google マップ
定番の地図アプリです。コースガイドだけではなく、周辺の観光スポットや飲食店も探すことができます。
STRAVA
こちらのアプリはナビと計測を同時にできるのでおすすめです。機能の豊富さ、SNS感覚で使うことができ、ユーザもとても多いのがポイント。
RunGo
曲がる箇所を音声でナビしてくれるのがとっても便利なアプリです。
Runtrip
全国のランニングコースを検索、登録できるサイトです。シンプルでとても使いやすいです。
Garmin Conect
ガーミンユーザGarmin Fenixシリーズ、Garmin ForeAthlete(945シリーズなど)、Garmin Edgeシリーズ(530/830/1040/Explore2など)をお持ちの方はガーミンデバイスでのナビがおすすめです。
おすすめランニングアプリ
GPSアートとして記録を残す際のおすすめアプリをご紹介いたします。
STRAVA
全世界2億人ユーザーがいるアスリート御用達アプリです。
線画が滑らかで、きれいな梅鉢紋を描くことができます。
僭越ながら、STRAVA JAPANアンバサダーをさせてもらっています。
adidas Running
シンプルで使いやすくお勧めです。線画が太く、インパクトのある梅鉢紋を描くことができます。
その他おすすめアプリ
GPSアート中に使うと倍楽しめるアプリをご紹介いたします。
百万石回遊ルートアプリ
金沢城周辺の見どころをわかりやすく紹介しています!GPS(位置情報)とも連動しており、とっても便利。
スマホのカメラ機能を使って、AR(仮想現実)で鎧兜姿の記念撮影もできます。
古今金澤
江戸初期の金沢城下町の古地図と現代の地図を上下に表示し、古地図上に現在の位置を表示させることができるため、古今の金沢の城下町を比較しながら街歩きを楽しめます。
GPSアートおすすめ商品
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